小学生が受ける実用英検・英検対策で思うこと
- 2019.11.17
小学生が受ける実用英検
英検対策で思うこと
何年ぶりでしょうか。ちょっとコラムを。スクールマネージャーのKAZUYAです。
開校11年目にして、実は今年度、小学生のクラス(SAクラス)の担任をしています。
これまでも文法のパートのカリキュラムの開発や、英検コースの指導を一時的に受け持つことはありましたが、今年度は1年を通じてクラス担任を請け負っています。
指導しているのは文法のパートです。
当然、教材選びから指導方針における開発まで全て深く携わって、この一年、そして次年度以降を見据えてプログラムと生徒たちに向き合っています
直に生徒たちと触れ合えるというのは、本当にありがたいことです。
しっかりと力をつけてあげたいと同時に、一人一人の長所から伸ばしてあげたい思いでいっぱいです。
まぁ、今回はそんな情熱話がしたいのではなくて、英検について気に留めておきたいことを自分自身のメモとして書きたいと思います。
この11月からSAクラスでは英検コースが始まりました。
小学2年生の生徒が実用英検5級 、中には4級、そして3・4・5年生では4級、中には3級に挑んでいきます。
英検で
子どもたちの英語の
実力をはかる
子ども達の一人一人の長所から英語力を伸ばしていこうと思ったとき、全員に個々が持っている本来の英語力を英検という一つの判定方法に対して発揮させるのは簡単な事ではありません。今年度、英検コースに大きなテコ入れをしています。
子ども達の英語力自体は、全員が受験級に対して十分だと思っています。
なので、
全10回のコースで合格のための必勝法を指導するのではなく、生徒たちが今既に持っている英語力を英検という土俵で十分に発揮できる指導を行い、実力として定着させることと、今まで学んだことを少し応用する力、英検以外にも活用できる英語力・財産になる力に繋げることを目指して毎回のレッスンプランを組み立てています。
そうすると、英語力云々ではない、ちょっと悩ましい問題とぶつかってきます。
小学校低学年の子が実用英検を受ける際の一つのハードルになる例かなと思うので紹介します。
英語力とは関係ない
問題というかハードル
たとえばこんな会話ですA「ピアノのレッスンって、毎週あるの?」
B 「 」「すごく好きなんだ!」
この虫食いに対して
1わたし、弾けるんだよ
2だいたい、二ヶ月くらいね
3うん、火曜日ね
4いえ。私じゃないの。
「4」が違うのは解りますよね。
尋ねられていることに正しく答えるなら
正解は「3」です。
もちろん「3」が正解なんです。
英語がわかる大人ならはまず間違えません。
大人と同じ英語力だったとしても、
思考が子どもの場合は、、、
でも、その間違えない大人と同じ英語力を持っていても子ども達との日常会話を思い描くと、
仲の良いお友達のお母さんから聞かれているシュチュエーションを思い描くと
●ピアノレッスンの事を聞くと
なんせピアノが好きな子はきっと「1」って答える
A「ピアノのレッスンって、毎週あるの?」
B 「わたし、弾けるんだよ」「すごく好きなんだ!」
子ども達にとって、「1」って答える事にあまり違和感がないんです
ねぇ、聞いて!私ピアノ弾けるんだよ!って感じです。
●習い事が忙しくて予定を常に気にしてる子は
「2」って答えちゃう。
A「ピアノのレッスンって、毎週あるの?」
B 「だいたい、二ヶ月くらいね」「すごく好きなんだ!」
先の事を考えて行動する力のある子なら、「うん2か月の間だけね」
って読み解いてしまう可能性もあります。
指導の際は、「Aさんは何を聞いてるの?」
この一言を渡して考える時間をあげます。
時間をあげる理由は当然、力をつけるため。
1や2と答えた生徒は、
「ピアノのレッスンについて」とか
「ピアノのレッスンの予定について」
って答えるかもしれません。
でも、every week に着目させてみたり、(当然 every week はみんな分かってます。)
それでもだめなら、「毎週あるかどうかだよね?」
で解決します。
英語が解っていても
間違える英検の問題
当然、子どもたち全員がこのような誤解をするわけでもないです。でも、全部の英語を理解していても、間違える可能性がある問題。
つまり、英語力は伴っていても、間違える可能性がある問題。
そんな問題にも挑んでるのです。
英検の点数だけが子どもたちの英語力を図る術ではないという事を改めて気づかされる問題。
問題慣れをさせてあげる事。これは英検コースの大切なパートの一つです。